僕は普段家電量販店で店員をしているわけですが、理由なく家電量販店でパソコンを買う人はもれなく情報弱者だと思っています。
その理由と、じゃあ家電量販店でパソコンをかあっている人はどうすればいいのか、対策を書いていきます。
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大学生になったばかりの頃、家電量販店でパソコンを買って後悔した話
この話をブログに書くのは、自分が実際に量販店でパソコンを買ってめちゃめちゃ後悔したからです。
当時は高校を卒業した直後でした。大学生になる直前の春休みに、大学で使うパソコンを探しに両親と〇ーズデンキに来てパソコンを物色していました。
当時はパソコンに大して興味がなかったのでどのパソコンがいいのかさっぱりわからなかったのを覚えています。両親もパソコンのスペックなどわからない人だったので、とりあえずスマホの使い心地がよく信頼していた富士通のパソコンを買いました。
しかし、いざ使ってみるとほとんど使っていないのにもかかわらず、どんどん遅くなっていきます。Wi-Fiはつながらないし、アプリを開こうとしても動かないし、電源つくのに死ぬほど時間かかるし、、腹に据えかねて再起動しても症状は全く改善せず、ついにはキレて破壊してしまいました。
でも実家のパソコンもしばらく使っているうちに遅くなってしまっていたし、当時はパソコンなんてしばらく使えば遅くなるのが普通なんだと思っていました。
しかし、その4年後、自分でパソコンを買ってみてそれが全くの間違いであることに気づきます。その時は予算が50,000円しかなく、その範囲内である程度高いスペックのものを買わないと目的を果たせない状況だったのでしっかり自分でスペックを調べました。
そこで初めて「僕や家族が使っていたパソコンが遅かったのは、単にスペックがゴミだったからだったから」なのだと知りました。衝撃でした。
僕らは10万円でゴミスペックのパソコンを掴まされていたのです。富士通アホーズの問題を指摘したブログ記事を思い出すフレーズですね。
※富士通のパソコンがすべてゴミということではありません。
家電量販店でパソコンを買う人が情報弱者である理由
しかしなぜ家電量販店でパソコンを買う人は情弱なのでしょうか。
当時はわからなかったけど、今ならわかります。理由は以下の通り。
自分の用途に合わない高額パソコンを買わされるから
まず一つは、家電量販店でパソコンを買うような人は自分の用途に合ったパソコンのスペックを把握していません。
例えば、大半の人はネットやWord、Excelが動けばいいと思っていますが、これらに必要なスペックをちゃんと把握している人はほとんどいません。
今だったら最新のCore i3~i5シリーズにメモリ8GBでSSD搭載機種であればモバイルでも不満なく動くと思います。
動画編集や画像編集などグラフィックに負荷のかかる作業をサクサクこなすのであれば最低でもCore i5、できれば7くらいのCPU、メモリは16GBくらいは搭載していてほしい。
高負荷なゲームをやるならデスクトップ用の高性能PCを搭載してほしいし、グラフィックボード(通称グラボ)も載せてほしいです。
お金がなくて外に持ち運ばないのであれば無理にモバイルパソコンを買わなくてもデスクトップを買えば圧倒的に安くて済みますし、特に理由がなければofficeも必要ありません。その分安く買うことができます。
こんな感じで、自分の用途や状況に合わせたスペックをきちんと把握しておけば、不要な出費もスペック不足も避けられます。自分に必要なスペックを調べることくらい、このページを見つける検索力のある人なら朝飯前だと思います。ぜひともやってみてください。
これをちょろっと調べるだけで無駄金がかなり減るはずです。
いらないオプションがついてきて高いから
また、量販店でパソコンを買うといらないオプションがたくさんついてきて金額が高くなります。
- マイクロソフトoffice
- セキュリティ対策ソフト
- 保証
などは、人にとっては必要ないものです。officeなんかは結構な値段がしますが、実用だけならGoogleの類似ソフトやパチモノの類似ソフトでも十分だったりします。
量販店のパソコンは必要な人にも必要ない人にも等しく全部乗せなので、量販店にパソコンを買いに来るようなこだわりや知識のない人の多くは不必要に高額なパソコンを買うことになってしまうのです。
僕が買ったパソコンは10万円と比較的高額でしたがそれでもごみスペックだったのは、マイクロソフトofficeが高かったからです。パーツが高性能だから高かったのではありません。
高額国産パソコンがたくさん置いてあるから
あと、量販店には高額な国産パソコンが結構あります。
たとえば僕が今使っているパソコンは中国メーカーのLenovo製ですが、量販店のパソコン売り場だとLenovoよりも富士通やシャープ、NECなど国産メーカーのパソコンがたくさん置いてあるんですよね。
国産パソコンは今や海外製のものに比べて割高です。こだわりがない限りあえて国産のパソコンを選ぶ理由はないのかなと思います。国産にメリットがあるとしてもやはりそれを補って余りあるくらい高いので…。
家電量販店でパソコンを買うメリット
ここまでひたすら量販店をけなしてきましたが、量販店で買うメリットもあるにはあります。
現物を触れる
一番のメリットは現物を触れることでしょう。量販店で見て通販で買うこともできるので厳密には「量販店で買うメリット」というより「量販店に行くメリット」ですがw
実際に見て買うことができるのはありがたいですよね。キーボードの打ち心地とか、触らないとわからないですし。
サイズ感とか厚さも、通販だとわからないです。この辺は大きなメリットでしょう。
店員を拘束できる
家電量販店で買うメリット2つ目は、店員を拘束して質問攻めにできること。
通販で買う場合にわからないことを対面で聞きまくることは不可能です。見るだけのために量販店に来る場合にも、良心がとがめて質問攻めにするのは申し訳ない人も多いはず。
しかし、ちゃんと買うのであればいくら店員を拘束して商品のことを聞いても大丈夫。
もちろん店員の当たりはずれはありますが、こんなに手厚い説明を対面で受けられるのは量販店ならでは。パソコンについて何もわからない、調べたくないという人にとっては素晴らしい環境といえるでしょう。
保証が手厚い
あと、家電量販店だと店独自の保証があるので保証が手厚いです。
説明書の「故障かな?と思ったら」すら読めない人でも、とりあえず買った店に持ち込めば何とかしてくれます。ググれなくても大丈夫。
使い方や保証の受け方がわからない人でも大丈夫なのはすごい安心ですね。
じゃあパソコンはどうやって買えばいいの?
コスパよくパソコンを買いたい人向けに、代替案を提示しておきます。
ごく簡単な2つの手順を知るだけで、量販店に搾取されなくて済みますよ。
自分の用途に必要なスペックを知る
最も大事なのは、自分の用途にふさわしいパソコンのスペックを知ることです。
基本的にどは以下の通り。
※どの用途でも記憶装置がHDDのみは論外。SSD搭載機種のほうが起動が圧倒的に速いです。
- ゲームや本格的な動画編集用→Core i7やRyzen7の最新世代、メモリ16GB以上
- 簡単な動画編集や負荷の高い作業用→Core i5、Ryzen5、メモリ8GB以上
- 事務作業用→Core i3やRyzen3、メモリ8GB以上
めちゃくちゃザックリですし、CPUは世代やモバイルかデスクトップかでも大きく変わってきますから一概にこの通りではありませんが、これを知ってるだけでもCeleronとかHDDのみのパソコンを掴むことはないです。
世代によるCPUの性能差など細かいところも2,3時間調べればわかるようになります。パスマークスコアというのを比べるだけなので。ほかのベンチマークであっても同様で、数字で比較すればいいだけ。簡単です。
僕も最初はチンプンカンプンでしたが、金がなくて必死で調べたらすぐに見分けがつくようになりました。今はYouTubeやブログを見ればパソコンのスペックや選び方をわかりやすく解説しているチャンネルが腐るほどたくさんあるので勉強方法には事欠きませんよ。
BTOパソコンを買う
次にある程度自分の用途とそれに合ったパソコンのスペックがわかったら、あとは買う場所に気を付けるだけです。パソコンはBTOで買いましょう。
BTOパソコンとは、パーツ構成を指定して買うパソコンのことを指します。CTOとも言います。注文住宅とかオーダーメイドのスーツみたいなもんですね。
スーツや家と違うのは、オーダーメイドのほうがむしろ安くなるところ。BTOは不要な部分を削ることができるからですね。注文住宅は要望を出して当初より豪華にカスタマイズしていく側面が強いですが、パソコンはむしろ必要な部分だけ指定する感じ。量販店で売っている完成品は最初からモリモリになっていて不要なものまでたくさんついているので高くなってしまうんですね。
基本的には気に入ったメーカーの直販で買えばOKです。僕はThinkPadが欲しかったのでLenovo直販で買いました。
ちなみにBTOパソコンはモバイルパソコンでもデスクトップでもあります。
まとめ→理由なく量販店でパソコンを買う人は搾取されている
家電量販店でパソコンを買いにくるお客さんを見るたび、「同じような性能のパソコンがもっと安く買えるのに…」と思いながらも何もできずに携帯コーナーで指をくわえて見ていたのが何となく悲しくて、この記事を書きました。
これを読んで、使いもしないのに機能がてんこ盛りの高額な低スぺックパソコンを買わされる昔の僕みたいな人が減ることを祈っています。