テニスでバックハンドが苦手で悩んでいませんか?
この記事では、バックハンドを強く打つことに全く自信がなく「バックハンドが苦手やな」と言われていた僕が、バックをフォアよりも得意なショットにした考え方と練習方法をあなたに伝えていこうと思います。
ネット上には同じようにバックハンドの解説をしているブログ、サイトはたくさんありますが、その多くが
- インパクトを強くする
- テイクバックをコンパクトにする
- グリップの仕方
など、「そんなことはわかっているけど…!」と言いたくなるような当たり前のことしか書いていません。実際、そういう基本的なアドバイスが刺さる人もいるかもしれませんが、そういう人ばかりではないでしょう。
多くの人にとっては、上記のようなアドバイスをされても「そんなんあたり前やろ」という感じだと思います。
この記事では、そういった基本的、表面的なアドバイスに終始しないもっと根本的なヒントを提供できると思います。
なぜなら僕自身が実際にそういったアドバイスをされても一向にバックがうまくならなかった経験があるからです。
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バックハンドが苦手な人が誤解していること
あなたはバックハンドをフォアハンドよりも難しいショットだと思っていませんか?
当然フォアよりバックのほうが難しいに決まっているじゃないか!
実際、僕の周りの多くのバックハンドが苦手プレーヤーもこう思っています。利き手主導じゃないし、僕も以前はバックのほうが難しいと思っていました。
かの有名なテニヌテニスプレーヤー右端韋太郎氏が、バックハンドを苦手とするあまり、ライトセーバーというバックよりも遥かに高度と思われる特殊技能を身に着けたのはあまりにも有名な話。
しかしバックがフォアより難しいというのは完全な誤解です。むしろ僕は今ではバックのほうが簡単だとさえ思っています。
なぜならバックハンドは
- 両手で打つので自由度が低くフォームが崩れにくい
- 両手で打つので体が開きにくい
といった特徴により、フォアハンドより安定しやすいからです。
もちろん、利き手でない手が主導になって打たなければいけないので難しいとも言えます。
しかしそれ以上に、一度習得してしまえば崩れにくく簡単なショットだということを頭に入れておきましょう。
バックハンドが苦手な人が多い理由
では、そんな簡単なのになぜバックハンドが苦手な人が多いのでしょうか?
やっぱり利き手じゃないからむずk…
答えはかんたんです。
みんなバックハンドを練習しないからです。
いやいや、練習してるって!!失礼だろ!
って思うかもしれません。ですが
フォアハンドよりバックハンドを練習していますか?
こう聞かれたら、この記事を読んでいる人の大半はフォアハンドと答えるのではないでしょうか。僕だってそうです。
フォアハンドと同じ数だけバックハンドのラリーをし、フォアハンドと同じだけ球出し練習をすることをイメージしてみてください。
どうですか?
なんだかバックハンドも打てそうな気がしませんか?
僕もこの考えに基づきフォアと同じくらいバックハンドの練習をたくさんやったところ、想像以上にあっけなくバックハンドの強打ができるようになりました。
僕がバックハンドは難しくない、むしろフォアより簡単だといったのはこういう理由からです。
実際僕もつい最近までバックハンドでどう力を込めればいいのかわからず、バック側に来た球は軒並みスライスでごまかしていたくらいなので、もしあなたが今バックハンドが苦手でも全然大丈夫です。
どうでしょう、バックが難しいという先入観が消えてきたでしょうか。
自分にもできそうだと思えたら、ここからは具体的なコツと練習方法を見ていきましょう!
バックハンドで力を出す4つのコツ
ですが、バックハンドで一番難しいのは、打球に力をうまく伝えることですよね。
僕も最初のうちはバックハンドを強く打とうと頑張って振っても振っても力が伝わらず、伝わったかと思えばホームラン(アウト)という悲惨な状況でした。
しかし今では、速い球を打とうとするとスピンがかかりコートに収まるようになりました。
では、どういうところを意識すれば力が伝わるのか。
力を伝えるために大切なことは
- 後ろ足をボールの軌道の後ろにセット
- 後ろ足の踏ん張り
- ボディーターン
- 非利き手主導の感覚
この4つだけです。しかも、4つ目以外はフォアハンドの力の出し方と全く同じです。
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この4つさえできればバックハンドは制したようなものです。順に解説していきましょう。
後ろ足のセット
バックハンドを打つときに後ろ足で踏ん張る感覚はありますか?バックで力を出すためにはこの後ろ足の踏ん張りが欠かせません。
後ろ足の踏ん張りができない人は、後ろ足のセットが甘いことが多いです。甘いというのは、後ろの足をセットした位置から、ボールをヒットするためにさらに後ろ足を動かさなくてはいけない位置にセットしてしまっているということです。
後ろ足は、必ずそれ以上動かす必要がないように、しっかりとボールの軌道の延長線上にセットしましょう。
プロはこの後ろ足のセットがものすごく速いので、正確にパワフルなショットを打つことができています。
はじめはできなくても、何回も後ろ足のセットする位置をボールの後ろにするように意識してラリーや球出しを練習をすればだんだん速くセットできるようになるので、反復して練習をしましょう!
後ろ足の踏ん張り
先ほども書きましたが、後ろ足の踏ん張りはバックハンドで力を出すために最も重要な要素です。
僕もしばらくテニスをしていないとこの後ろ足の踏ん張りがきかなくなることがありますが、そうなると威力はでないわアウトを連発するわもうバックハンドが使い物にならなくなります。そのくらい大事です。
後ろ足を踏ん張るというのは、打球をヒットするまで後ろ足にしっかり体重を乗せておくということです。
バックハンドが苦手な人の多くは、この後ろ足が打球をヒットする前に浮いてしまっていますすが、これでは足の力を打球に伝えることは絶対にできません。
先ほどの動画の1:17あたりを見てください。バックハンドを打った後ジョコビッチが左足を蹴り上げているのがわかると思います。
僕の周りの人は、みんなこれを知らずにバックハンドでパワーを出せずにいます。
バックハンドの威力の源は、この後ろ足の踏ん張りにありますから、打球を打つまでは必ず後ろ足に体重を乗せておきましょう。これができていない人はそもそも「軸足で打点に入る」という超基本かつ超重要事項ができていないことになるので、めちゃくちゃ意識して修正してください。
どうしても打つ前に前の足に体重が乗ってしまう場合は、後ろ足一本に体重を乗せて打つことで矯正することができます。
僕はこの練習をめちゃくちゃたくさんやりました。バックハンドが入らなくなるたび球出しで繰り返しました。
ボディターン
次に大事なのが、足の踏ん張りをスイングに伝えるために必要なボディターンです。
現代のテニスは、一昔前の前後の体重移動が中心のスイングとは異なり、ボディターンを使った回転運動でのスイングが主流です。これは昔と違いラケットのはじきが良くなり、ボールの飛びを押さえる必要が出てきたからです。
まず、ボールが飛んできたらボールの軌道に対して、真上から見て90度横を向くように肩をいれます。真正面からボールが来たとすると、ベースラインと同じ向きに向かって上半身をひねる形になります。
このとき、肩を入れたときに上半身が前に向かって折れて前傾する人がいますが、個人的には、軸が傾き不安定になる原因になるので絶対にやめたほうが良いと思います。ひねり戻しやすくするためにも体の軸は前傾せずにまっすぐ立てておくようにしましょう。
そしてボールを打つ瞬間に、今までひねっていた上半身を素直に元に戻します。体の軸をまっすぐ保ったまま、後ろ足の蹴り→大腿の入れ替え→肩の回転という順に力が伝わっていくイメージを持ってインパクトをします。
腕から先は力を抜いて、でんでん太鼓になったような気持ちでシンプルに体をターンしましょう。
再三ですが、後ろ足の踏ん張りとボディターンについて分かりづらい箇所があればフォアハンドの基本の記事を参考にしてみてください。向きが違うだけで意識していることはほとんど同じです。
まとめると、後ろ足の踏ん張りの力をシンプルな体の回転に変換しろ、ということです。
非利き手主導
唯一フォアハンドと違ってバックハンドで意識しなければならないのが非利き手主導の感覚です。右利きだったら左手、左利きだったら右手ですね。
バックハンドの主役は利き手ではなく非利き手です。利き手の方が感覚が鋭いのでつい利き手に頼ってしまいがちですが、バックハンドでは手の位置関係の都合からどうしても後ろ側にある非利き手が重要になってきます。
その証拠に、バックハンドが得意な選手は例外なく非利き手のフォアハンドがうまいです。
↑1:30から右手(非利き手)フォアを打っています。めちゃめちゃうまいです。
これは西岡選手(左利き)の右手フォアの動画ですが、一般人の利き手のフォアより全然速いのでは?と思うくらいにいいフォアハンドを打っています。ちなみに僕も逆手のラリーはサークル内で一番強い自信があります←
このように非利き手が重要になるのは、非利き手が後ろにあるからです。後ろにある非利き手が打球を押し込むことよって威力がでますし、威力がでても非利き手による抑えがないとコートにボールを収めることができず、アウトしてしまいます。
いままで後ろ足や体のひねりを使って生まれた力を最後に伝えてくれるのが非利き手なのです。ですから、必ずこの感覚は鍛えておく必要があります。
バックハンドの苦手克服に役立つ練習メニュー
それでは、以上のコツを踏まえた上でやってほしい練習メニューを紹介します。
非利き手ラリー
これは利き手でない方の手でラリーをする練習です。いきなりロングラリーは難しいので、最初はショートラリーから始めましょう。
ゆっくりでいいのでしっかりと相手のとれる範囲にコントロールすることを意識して練習していきましょう。
なれてきたら距離を徐々に伸ばしていき、ラリーのテンポを速めていきましょう。ラリーが続けられるようになれば上出来です。
この練習はずっとやる必要はなく、練習の息抜き程度にやると楽しくできより上達できるでしょう。
いきなりラリーが難しい場合は、非利き手のフォアハンドを手出し練習で行うのもOKです!
この練習をすることで左手の感覚を鍛えることができます。本当に効果があるので安心してください!
手出しのバックハンドストローク
次はふつうに手で球を出してもらいバックハンドの練習をします。意識するべきところは
- 後ろ足を正確にセットしそこに体重を乗せ
- 体の軸を倒さずに体をターンし
- 打つ瞬間に後ろ足を強く蹴り
- その勢いで体をひねり戻し
- 非利き手主導でボールを押し込む
です。
これらを意識して、必ずこの練習を継続してください。打球に変化が現れてきます。
この練習ではボールがどこに飛んでいったかは必要以上に気にせず、力が伝わったかどうかだけを確認しておきましょう。コントロールを気にするのは力強く打てるようになってからでOKです。
バックハンドのラリー練習
最後に、だんだん力強く打てるようになってきたと感じたら通常のラリーで練習しましょう。
手出しよりも後ろ足のセットが難しくなるのでこれも手だし練習と同じ5つのポイントをまた繰り返し意識していきましょう。
ラリーで手出しと同じように強く打てるようになればしめたものです。
これも一朝一夕にできるようにはならないので、定期的に練習を継続していくことが何よりも大切です。
バックハンドの苦手克服法まとめ
この記事の内容をまとめると
- バックハンドが苦手なのは、練習量が足りないから。練習すれば誰でも打てる
- 力を加えるのに大切なのは、
- 後ろ足のセット、踏ん張り、ボディターン、非利き手主導であることの4つ
- 効果的なメニューを繰り返して上達しよう
です。
僕もここに書いてあることを半年くらい実践して練習し続けたところ、いまではバックハンドへの苦手意識は全くなくなりました。
あなたもこれを参考にしてぜひ練習してみてください!テニスがより面白くなること間違いありません。
ここに書かれたことをやってもバックハンドがうまくならない!ムリ!
なんて人は、最終奥義「バックハンドスライス」を練習するという手段もあります。練習方法については下記の記事を参考にしてみてください。
https://skcnat.info/backnand-slice/
僕はこの方法でそれまで食わず嫌いだったバックスライスを習得しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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