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【テニス】伸びるバックハンドスライスを打つのに絶対不可欠な3つのコツ

2018-10-23

皆さんは普段テニスのラリーでスライスを使っていますか?

スライスをうまく使えると

  • ボレーがうまくなる
  • シングルスの守備範囲が超広くなる
  • ラリーのペースを落とすことができる

などのメリットがあります。試合をしない人でもスライスを打てると自分のテニスの幅が広がって面白いですよ。

それでは本題に入りましょう。

バックハンドスライスをうまく打つコツ

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バックハンドスライスをうまく打つためには以下の3点に気をつけてラリーや球出しの練習をする必要があります。

  • 打点と体の間に適切な距離をとる
  • 当たりの厚さで飛距離を調節する
  • 打点に体の高さを合わせる

この3つです。それぞれについて詳しく説明していきますね。

打点と体の間に適切な距離を取る

要するに、「近すぎても遠すぎてもダメ」ということです。

バックハンドスライスは片手で打つショットです。スライスがうまく打てないという人に多いのが

そもそも片手でボールを飛ばせない

というもの。そもそも片手(特にバック側)で打つショットは力が入りづらく、力を適切に伝えることができないという悩みが多いです。

では、どうすれば片手でバックハンド側のショットでボールに力を伝えることができるのかというと、それは、届かなくなることのない限度で打点を遠めに取るということです。

打点を近づけすぎずに離すことで片手で打つときにも遠心力を使ってボールに力を伝えることができます。

これは地球の自転なんかを例に考えてみてもらうとわかりやすいです。地球が南極と北極を結んだ線を軸に回転しているということは知っていますよね?一日に一回転するというのも周知の事実のはずです。

ここで、南極に立っている人と赤道上に立っている人がいるとします。この二人のうち地球の回転によって動く距離はどちらが長いかというと、赤道にいる人ですよね。

南極にいる人はいくら地球が回転しようが回転軸の上にいるので動きませんし、逆に赤道にいる人は地球の回転軸からその人までの距離を半径とする円周のぶんだけ動くことになるからです。

しかし、南極にいても赤道にいても、一周するのに一日かかる点では同じです。となると、赤道(回転軸から遠く)にいる人は南極(回転軸の近く)にいる人比べて圧倒的に速い速度で動いているわけです。

ここからわかるのは、「回転体においては回転軸から離れれれば離れるほどスピードが出る」ということです。

自分の体でも同じことが言えます。

我々の体を胴体を中心に回転する回転体だと考えると、南極は頭、赤道はラケットの先です。このラケットの先が遠ければ遠いほどスピードが出るわけです。

ラケットの回転半径が大きいほどスイングスピードがあがりますし、スイングスピードが速ければよりボールを遠くに飛ばすことができます。

もちろんいくら打点を体から離しスイングスピードが速くなっても、スイートスポットに当たらなくなるほど離してしまうとボールは飛ばないので意味がありません。

だから、「打点は遠すぎても近すぎてもいけない」と表現しました。

この感覚を養うためには相手に球出しをしてもらってスライスを打つ練習をしながら

  • 今のは窮屈だったかな
  • 打点が遠すぎたな

など、一球ごとに打点が近いのか遠いのか、はたまた適切なのかといったことを確認することが大切です。

繰り返すうちにだんだんと自分の力の入る打点がわかるようになるでしょう。テニスは繰り返しが大事です。

スライスに限りませんが、もしあなたが試合に勝てるレベルで習得したい技術があるのなら、球出しで打てるようになるだけじゃなくて、ラリーが続いて頭で考えずに打つような状況で何も考えずに打てるレベルまで繰り返すのがめちゃくちゃ大事

テニスの試合はいちいち考えながらプレーしている余裕はないからです。

当たりの厚さで飛距離を調節する

いきなり高等テクニックになるような印象を受けるかもしれませんが、厚く当てれば飛ぶ、薄く当てると飛ばないだけ。かんたんな話です。

ボールの軌道に対してラケット面を垂直にして正反対から当てて捉える(厚く当てる)とボールは飛びますし、ボールの軌道に対してラケット面を垂直に当てず、軌道の後ろではないところからラケットを動かしてボールに当てるボールは飛びません。これはスライスでも同じ。

擬音で言うと、前者は「パン!」と気持ちよい音がしますし、後者は「カシュッ」というかすれたような音がします。

言い方を変えれば、前者は素直にボールをヒットする感じで、後者は力の伝わりにくい打ち方をする感じです。

スライスを練習し始めた人(僕も以前はそうでしたが)に多いミスとして、スライスを「カシュッ」とした薄い当たりで打つものだと思いこんで、ボールが飛ばないことがあります。

スライスという名前自体がそもそも切るという意味なので、スライスは切るように打つものだという認識が強いのかもしれません。

しかし、あまりに切る意識が強すぎるとボールは全然飛びませんし、そもそもちゃんとラケットに当たらないこともよくあります。

なので、スライスの練習をするときには切るというイメージを強く持ちすぎないで、厚い当たりを意識すると良いです!

厚い当たりのスライスが打てるようになれば当たりを薄くして伸びないスライスを打つことも可能です。

相手から見るとどっちのスライスが来るのかはわかりませんから、この2つが打ち分けられるようになると本当に戦術の幅が広がります。

打点の高さに体を合わせる

僕がバックハンドスライスを習得するにあたって最も苦労したのが低い打点です。

バックハンドのスライスで低い打点を打とうとすると、どうしてもサイドスピン気味で浮いたスライスしか打てないのが僕の悩みでした。

しかし、低い打点に合わせてスタンスを広げ、しっかりと低く入ることを覚えてからは低い打点のバックハンドスライスも浮かずにしっかりと飛ばすことができるようになりました。

考えてみれば当たり前ですが、肩から腕を動かす以上、手の甲側に腕を振る時一番力が入るのは肩口の高さです。それ以上高すぎても力が入らないのはバックハイボレーを打てば明らかですし、ローボレーを打てば低すぎても力が入らないことは明白です。

ジョコビッチのスライスも、胴体に対して肩から垂直に伸ばした線上にボールが来ています。ここが一番力が入りやすいからです。

低い球でも高い球でも、その高さに体自体の高さを合わせることで、常に肩の関節の構造上一番力の入りやすい肩口でボールを捉えることができるようになり、非常に打ちやすいです。

その分足をサボることはできなくなりますが、そこは良いスライスを打つためだと思って頑張りましょう!

まとめ

バックハンドスライスを打つコツは

  • 打点と体の間に適切な距離をとる
    →遠心力でスイングスピードアップ
  • 当たりの厚さで距離を調節する
    →切るイメージを持ちすぎずに厚く当てる
  • 打点に体の高さを合わせる
    →常に一番力の入る肩口で打てるように重心を上げ下げする

です。

スライスを打てるとシングルスでめちゃくちゃ守備範囲が広がりますし、ダブルスのボレーの感覚も磨かれるので是非チャレンジしてみてください!

テニスを楽しみましょう!!

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大学生。好きなことはテニス、文章書くこと、ダンスミュージック、嫌いなものは忘れ物、銀杏、絡まりやすいもの。 大学一年の夏休み、ひたすら自分の時間を提供して怒鳴られこき使われるバイトと暇を持て余す自分に嫌気が差しこのブログを始めました。 コメントとかもらえると嬉しいです。

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