テニスのサーブで左手(利き手じゃない方の肩から手にかけて。以下便宜的に左腕と書きます)、意識してますか?
僕は以前まで全然意識してませんでした。意識しなきゃとは思っていたものの、あまり徹底的に修正しようと思うことがありませんでした。
しかし、最近サーブのフォームを矯正していく中で
左手ってめちゃくちゃ大事じゃね??
と思うようになってきたので、この記事では僕が感じたその「左手の重要性」について書いていきたいと思います。
左手が大事な理由
僕が考えるに、左手が大事な理由は2つあります。
- 左半身を上げて右半身を上げるための反動をつけるため
- 体の開きを抑えるため
左半身を上げて反動をつける
まず1つ目に、左手をうまく使うと反動で上半身の入れ替えがより勢い良く速くできるということがあります。
サーブというのは左半身と右半身の入れ替えです。プロ選手は左肩から左手の先にかけてが打つ前にぴしっと伸びていますが、スイングが始まるにつれ左半身は落ち、逆に右半身は上に上がってきますよね。
あの動作を細かくフェーズごとに説明すると
- 左半身が伸びる
- 右半身が縮む
- 左半身が縮む
- 右半身が伸びる(=スイング)
という流れをたどっています。つまり、サーブの動きはすべて左半身の伸展から始まっています。
なので、サーブのスイングスピードは、左半身をいかに強く伸展させるかにかかっています。
だから、プロと同じように勢い良くスイングをするためには左半身を強く伸ばす必要があるのです。
このことはロディックのサーブを見れば一目瞭然。
サムネイルを見ればわかると思いますが、ロディックのトロフィーポーズでは手だけでなく膝から指先まで含めて左半身がものすごく伸びてます。
これがあのビッグサーブの秘訣なのです。
プロでもない一般人がここまで体を反らせるのはきついかもしれませんが、少なくとも左手を伸ばすくらいだったら動画撮って修正していくことくらいなら難しくありません。
体の開きを抑える
また、体の開きを抑えることによって
- サーブの回転をコントロールしたり
- スイングスピードをうまくボールに伝えたり
- 打点を高く保ったり
するのもサーブの役割です。
これは全くストロークと同じなのですが、サーブも体の開きを抑える必要があります。
サーブに限らず体を回してボールを飛ばすショットは常にそうですが、体の開きを抑えないと自分が飛ばしたい方向に対して力が加わりません。
右利きサーブの場合サーブのスイングは右上方に向かうべきですから、インパクトより先に体が下方向や左側に流れてしまうのを抑えられないと打点が落ちたりスイングの割に威力や回転がショボくなったりします。
これを防いでくれるのが左手への意識です。
少なくともボールが当たる瞬間までは右半身の開きを左半身で抑えることで、威力と確率の両立したサーブを打つことができます。
↑フェデラーのサーブ。ボールが当たる瞬間にきっちりと体(胸)と目線がボールの方向に向いています。
体が開いてる人は、インパクトの瞬間に胸の前ではなく右肩のほうにボールを迎えてしまったり、左半身がアドサイド側に流れてしまったりするのでスローで見ればすぐわかります。
左手の使い方の改善方法
ですが理屈はわかってもなかなか簡単には改善できないのがテニスですよね。
そこで、僕がどのようにこれを改善していった(している)のかについてもう少し具体的に書いていきます。
左半身の伸ばし方
まず、左手の伸ばし方ですが
- ボールを持たずに伸ばす感覚をつかむ
- 空にある天井を押すようなイメージで
これが僕の掴んだコツですw
かくいう僕も最初は左手を伸ばして打つことがどうしてもできず、苦戦しました。
伸ばそうとしても腕が伸びないし、やっとこさぴーんと伸ばせたかと思うとタイミングが合わない、その繰り返しでした。
ですが、僕と同じようなところでうまくいかない方はボールを持たずにひたすら左腕を伸ばす練習をしてみてください。
そのとき、イメージとしては空中、空に天井があってそれを思いっきり押すようなイメージです。
実際には天井なんかないのですが、腕の長さには当然限界があるので一定以上しっかり腕を伸ばすとそれ以上は押せない状態になり、不思議と空を押してるような感覚が得られる(はず)と思います。
この感覚を掴んだら、半分くらいは左腕をうまく使えるようになったも同然。実際にボールを持ってやってみましょう。
ちなみに、自分のフォームが思ったとおりに変えられているかどうかはスマホ(iPhone)で撮影して確認→修正を繰り返すのが良いです。
iPhoneは標準でスローモーション撮影ができるのでフォームチェックにとても便利。Androidユーザーでスローモーション機能がない人は、iPhoneの人に撮影してもらうのがおすすめでございます。
左手を使った身体の閉じ方
次に左手を使った体の閉じ方ですが、これは結構難しいです。
というのも、体を閉じたほうがボールに威力が出るというのは理屈だとわかりづらく、感覚として掴まないとなかなか実感しにくいから。
なので、僕のおすすめは先にフォアハンドストロークで体を閉じる感覚をつかむ方法です。
というのも、サーブは振り抜く方向と飛ばす方向がズレてるので体を閉じる感覚を実践に繋げるのが難しいですが、振る方向と飛ばす方法がほぼ一致しているストロークの場合サーブよりは感覚が理解しやすいんです。
ストロークでの左手の使い方、体の閉じ方については↓で書いているので参考にしてみてください。
おわりに
エラソーに色々書きましたが、所詮僕はサーブ苦手小僧なのでサーブが得意な人にはこの記事はあまり役に立たんかもしれません。
話半分に試してみて、1,2ヶ月くらい練習して合わなかったら多分その方法は効果ないので他の人のアドバイスを漁ってみてください。
でもやっぱり、苦手なショットが練習続けると突然うまくなったりするのがテニスの楽しいところです。
だからやめられません。