錦織、フェデラーに負けてしまいましたね…!
上海マスターズのベスト4がけで通算7度目の顔合わせとなった錦織vsフェデラーですが、結果は
錦織 46 (3)67 フェデラー
でした。フェデラーはすでに37歳とはいえ、今だにグランドスラム20勝の実力は落ちていません。もうおっさんなのに強すぎだろ、、
てことでこの記事では、2018年の上海マスターズの動画を見た上で、錦織がなぜフェデラーに勝てなかったのかを考察していきたいと思います。
決定的な差はサーブ
この試合のスタッツです。
錦織(フェデラー)
- 1stの成功確率→64%(71%)
- 1st成功時ポイント確率→62%(65%)
50%(54%) - サービスエース→0本(10本)
- ダブルフォルト→3本(1本)
- ブレーク数→2回(3回)
- 総得点→80(87)
明らかに違うのはエースの数です。その他は全てにおいてフェデラーが若干勝っていたという感じでしょうか。
スタッツを見ると両者のサーブにそれほどの差があるようには見えませんが、僕がダイジェストを見ていて、勝敗を分けた一番の差だと思ったのはサーブとボレーです。
ストロークの勝負が互角だったため、いかにサーブで優勢を取ることができるかでほぼその後のポイントが決まっていました。
ポイント数の拮抗した試合で、これだけ多くエースを決められたのもかなりの痛手です。
ストロークの打ち合いはほぼイーブン
正直いって、ストロークのラリーは互角。
攻撃力の高い錦織と、攻守ともに高いレベルでバランスのとれたフェデラーといった感じで、僕の見ていた印象としてはストロークの攻撃力は錦織、守備力はフェデラーが上回っていました。
錦織がひたすら左右に振り回してフェデラーを走らせるんですが、フェデラーはスライスが非常にうまく、遠くの球でもしっかりと浮かずに深く返すのでなかなか錦織が打ち抜くことができません。
フェデラーと錦織のボレーの差
2:56〜フェデラーのボレーと錦織のボレーを比べるとわかりやすいです。錦織はナイスボレーでようやく決まって、フェデラーはボレーがゆうゆう一発で決まっています。
両者ともに僕などが口を出すのはおこがましいほどボレーがうまいことは重々承知ですが、ストロークの攻撃力の均衡を崩したのはサーブの差だけでなく、両者のボレーの差だと思います。
すこしでもストロークが浅くなって優勢が取れたときに、少々強引にでもネットに出れば普通にボレーをしていればポイントにつながるのがフェデラー、無理に出るとかなりのナイスボレーを打たないとポイントが取れない錦織の差は、こういったストロークの実力が拮抗した試合で顕著に出ますね。
このままではフェデラーには勝てない
と思います。個人的には。
正直サーブの差もボレーの差も、今に始まったことではなくずっと言われてきたことでした。
僕もテニスをやっているのでわかるのですが、人にはそれぞれ生まれ持った身体のつくりがあって、得意なショットや苦手なショットが必ずあります。
苦手なショットも練習していればある程度は打てるようになるとしても、はじめから得意で更に練習を重ねてきた人のそれとはやはり差が出てきてしまうもの。
プロ選手も同じで、錦織の強みは明らかにストロークやリターンです。サーブやボレーでフェデラーと勝負をしても負けてしまうのは仕方がないと思います。
錦織のサーブやボレーは、すでにあの身体で打てる最大限のショットを打っていると思いますから、錦織がフェデラーに勝つには錦織の得意なストローク戦を磨きまくり、フェデラーをストロークで圧倒できるくらいになるのが唯一の方法ではないかと思います。
そして、あわよくばNO1ストローカーのジョコビッチも上回ってくれると嬉しいですね。