Huaweiの人気のミドルレンジ端末、P20liteを昨年の一月に使い始めてから約一年強がたちました。
ぼちぼち他の端末に乗り換えようと思っているのもあり、これを機に一年使用レポートを書き、今後この端末の購入を検討している方の参考になれればと思います。
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Huawei P20liteの外観
p20liteは黒、青、白の三色展開です。僕はビックカメラの店頭で実機を見て購入しました。
どの色もきれいだったのですが、その中でも特に青の発色が一番きれいだったので青にしました。
美しい青色の中にHuaweiの文字が輝きます。
表面。アンチグレアフィルムを貼ってあります。
中央右上の白っぽいのは傷がついてしまいました。わかりずらいですが画面の淵が若干丸みを帯びています。
幅が狭く薄いので持ってみると非常に手になじみます。
画面上部にはインカメラ、照度センサー、通話用スピーカーがあります。
本体上部にはマイクがあります。他は何もありません。
本体左側面にはSIMトレイが。
本体右側面の上部側には音量ボタン、底面側に電源ボタンがあります。
そして底面にはイヤホンジャック、USB-C端子、スピーカーとマイクがあります。イヤホンを頻繁に失くす僕としては、イヤホンジャック搭載はかなりうれしいポイント。
無線イヤホンは有線のもの以上にすぐに失くしてしまうし、何より充電が面倒くさいので。
本体裏面には指紋センサーが搭載されています。今時遅い指紋センサーを載せてるスマホなんてないのかもしれませんが、爆速です。
注意点として、手汗や皮脂がついてたりすると若干認証速度が落ちます。
僕はiPhoneのようなシンプルでシックな色やデザインが好きなのでカラフルなスマホに対してはチープな印象を持っていましたが、P20liteはフルメタルボディで筐体の高級感があるためチープに感じませんでした。
Huawei P20liteのスペックや機能
細かいスペックについては公式サイトを見た方が早いと思うので詳しくは書きません。
ここではスペックが実使用上どんな感じなのかという点に絞って書いていきたいと思います。
プロセッサ
プロセッサはKirin659というHuawei独自のものです。
こちらのサイトによるとプロセッサの性能を数値化するantutuベンチマーク(7世代)は約9万点とミドルレンジに位置するスコアだそうです。
ハイエンドモデルが40万点ほどであることを考えると、高度な処理を必要とする操作は難しいかもしれません。
重量
重量は145gです。使っていると重さはあまり感じません。
iPhoneなどの最近の機種はバッテリーの大型化により重い機種も多いですが、P20liteはちょうど良い重さです。
大きさ
画面サイズは5.84インチです。画面が細長いので大きさはあまり感じません。
昔のiPhoneは3.5インチが主流だったことを考えると、慣れってすごいなと思います。
素材
筐体の素材はアルミです。背面は鏡面仕上げなのでめちゃめちゃきれいです。
側面だけサラサラした仕上げになっていて若干塗装が剥げやすくなっています。
USBコネクタのあたりが少し剥げてしまいました。そんなに気になりませんが。
現行機種との違い
現行の機種はP40liteEという機種です。この機種との違いは
- プロセッサ→antutuスコア20万
- ディスプレイサイズ→6.3インチに
- 重さ→145gから176gへ
- カメラ→大幅に進化
- 価格→約3万円から約2万円へ
といったところ。特にカメラと処理能力は大きく進化しています。
一体化した単なる2眼カメラだったのが、独立した3つのカメラ(標準、超広角、望遠(ポートレート))になりました。
しかもメインカメラは48MPと商業用カメラの最高峰に迫るような画素数です。
正直こんな豆粒センサーで4800万画素なんて意味ないと思ってますが、超広角カメラは普通に楽しそうですね。
処理能力も現時点でp20liteにそこまで不満はないものの、スコア3倍となると体感できるくらいのレベルで速くなっていそうです。
ただ、まだしばらくはP20liteも現役でいけます。
価格
価格は僕が購入したときは約3万円でした。当時量販店で並んでいるスマホの中ではかなり安かった印象があります。
今となっては3万を切る中国製スマホはいっぱいありますが、
- 技適マークがあったり
- キャリアで販売していたり
- たくさん売れていたり
海外輸入しなきゃ手に入らない怪しい中国製スマホを買うよりよほど安心して購入することができるというのは大きな強み。
最近のスマホは高すぎますから、こういう価格競争は嬉しい限りです。
ロック解除方法
ロック解除方法は
- パターン
- パスワード
- PIN
- 指紋認証
- 顔認証
があります。僕はほぼ指紋認証と顔認証しか使っていませんが、顔認証が速い。
スマホの方を見ながら電源を押すとそのまま一瞬のタイムラグの後すぐに画面が開きます。iPhoneのようにロック解除したあとにスワイプする必要もありません。
ただ寝起きだとたまに認識してくれないのでそのときは指紋認証でパスします。両方同時に登録できるので特に困りません。
3日に1回もしくは電源を切ったあとはPINは要求されるので忘れないようにする必要はあります。
UI
UIはHuawei独自のものです。特に操作性で気になる点はありません。
普通に使いやすいです。
Huawei P20liteのディスプレイ
ディスプレイは安価なTFT液晶です。今流行りの有機ELディスプレイではありません。
しかし僕自身スマホに有機ELを全く必要としていないので一切困りません。有機ELは電力消費が増える割にちょっとキレイになるだけで大して変わらないというイメージなので必要ないです。
画面表示の粗さや輝度不足を感じることもなく、必要十分です。
Huawei P20liteのバッテリー
バッテリー持ちは○
バッテリーの持ちもかなり良いです。
僕はわりとスマホのヘビーユーザーですが、満充電にしておけば1日中使っていても夜までは持ちます。
朝方1時間弱スマホでブログを書いて10%減るかな、というくらい。
朝早くから夜中まで使い続けると流石に22時位にいつも切れてしまいますが、そういうときはモバイルバッテリーを持参しています。
基本的にはいらないですけどね。
急速充電が便利
付属のACアダプタを使うと急速充電ができ、これがとても速いです。イメージは1時間で40%くらい充電されます。
朝うっかり充電できてなかったことに気づいても、すぐ対処すればそれなりに充電できるので助かってます。
10%以下になると急に減る
ただ、少し気になるのが残量表示の不正確さです。
というのも、10%を切ると減り方がそれまでとは比べ物にならないくらい速くなります。
イメージは10%切ってそのまま使い続けたら、5分くらいで切れます。
5%くらいからはもっと速く、5%になったらもう切れる数秒前みたいな感じw
ただ、10%になるまでは普通にかなり持つので実用上はあまり困りません。
Huawei P20liteの通話機能
通話機能はいたって普通です。特に聞き取りにくいとかはありません。
Huawei P20liteのスピーカー
スピーカーもいたって普通です。
4スピーカー搭載のiPad Proも持っているので比べてみると、やはり音響の力強さ、立体感では劣ります。
ただ僕の場合スマホのスピーカーなんてある程度音量が出れば何でも良いと思っているので、全然問題ありません。
Huawei P20liteのカメラ性能
カメラ機能は全体的に優秀です。ここは流石Huaweiといった感じ。
アウトカメラ
まずはアウトカメラの性能について。
機能
P20liteのカメラは非常にシンプルですが、1つだけワイドアパーチャという機能がついていて、背景のボケた写真を撮ることができます。
撮影後に背景ボケの量を調整できてしまいます。
この写真が
こんな感じに
うまく変えることができます。
たいていのスマホのボケ生成機能は一眼とかと比べるとどうしても不自然さが際立ちますが、この写真を見る限りそこまで不自然さはありません。
そもそもボケが最大限に発揮されるような撮り方をしているのでちょっとわかりにくくなっているのもあるかも。しかし、小さなサムネイルで見ると一眼と違いが分かりません。
カメラ好きとしてはちょっとずるい気がしなくもないですが、ソフトの力はすごいです。
(イ)コンデジとの比較
同じ風景をSONYの高級コンデジ(RX100)と比べてみました。すべてjpeg撮って出しです。
どっちがどっちだか分かりますか?
正解は、下がP20liteです。
昼間でかつブログに載せてるサイズだと全然違いがわからないと思います。味付けが濃いのが僕はあまり好みじゃないですが、素直にきれいです。
拡大してみるとこんな感じ。
P20liteは奥の電柱などの細かい部分の解像感が低いのと、塗り絵みたいな感じになってるのが少し残念。
お次はスイセンの花です。
こちらは、上がP20liteになります。実際の色味はp20liteのほうが近い感じで、RX100は若干露出がオーバー気味になってしまってますね。でもこの画像を見るとあんまり変わらない…というかむしろP20liteのほうが良いのでは??
これはちょっと難しいかも。
正解は下がp20liteです。最近のスマホのカメラは賢くて、写真を何枚か同時に合成してダイナミックレンジの広い写真にしてくれるため、コントラストの低い写真になりがちです。
個人的にはRX100のほうが好み。
この写真はボケ感を見ればすぐ判別できますね。上がP20liteです。
若干P20liteのほうが赤っぽく、RX100のほうが青っぽい感じ。
両方とも手前左の枝にピントを合わせています。
やはり1インチセンサーと1/2.5インチセンサーの差はかなり大きいようですね。
P20liteは奥行きの異なるものが大量に集まっている被写体をあまり得意としていません。
ワイドアパーチャであとから奥行き感を出そうと思っても、ぼかすべきものがボケなかったり不自然にボケたりします。
それでも、記録用のカメラと割り切ればかなりつかえますね。
作例
インカメラ
僕はほとんどインカメラを使いません。
P20liteはインカメラもアウトカメラと同様16MPの高画素センサーを搭載しており、妥協のない仕上がりです。
以前僕が使っていた富士通のARROWS F-01Fのインカメラと比較すると歪みもなく、また色表現も自然なのは間違いありません。
Huawei P20liteと各アプリの相性
P20liteと各種アプリとの相性(不具合などをまとめるとこんな感じ。
- LINE→通知設定しても通知がこないことがある
- Chrome→タブボタンの反応が遅い
- Google Map→別のアプリ1つ開いただけで次からはすぐ再読み込み
- Evernote→めちゃくちゃ動作が遅い&たまに落ちる
- Twitte →快適
- YouTube→快適
- Gmail→アプリを開いた途端急に通知が大量に来てフリーズすることがある
細々とした不満はありますが、我慢できる程度ではあります。
Huawei P20liteの良かったところ
見た目
さんざん言ってますが見た目が良いです。とにかく筐体がきれい。
青色がキレイなので見ていて楽しいです。安いのに所有欲も満たされます。
価格
やはり実際にお金が無い人にとってはスマホが安いのは嬉しいです。
本当ならば発売日にクソ高いiPhoneの最新機種を買って1年後に売りたいのですが、高すぎて最初の購入資金すらないので買えません。
やっぱり低価格は正義です。
軽さ
最近のスマホは重いものが多いので、軽いと助かります。
個人的には大画面での情報収集はPCやiPadで足りるので、スマホの巨大化、重量化はほどほどにしてほしいですw
処理能力
以前使っていたスマホはP20liteよりも処理能力の高いハイエンドよりのスマホだったので、P20liteはミドルレンジときいて性能不足を懸念していました。
しかし実使用上問題はほぼなく、普通に使えたので安心しました。
ハイスペックを求めるならダメですが、あくまでネットや通話など携帯電話的な使い方しかしないのであれば、必要十分すぎます。
カメラ
全然期待していなかったのですが、カメラも良いです。
若干コントラストと彩度が強い画作りがあまり好きじゃないためメインカメラにはなりませんが、この味付けを除けばかなり綺麗に撮れるいいカメラです。
不自然さはあれどボケもキレイですし、昼間の風景に関しては一眼レフにも引けを取りません。
ケースが付属
P20liteは購入ににTPUのケースも付属します。
アクセサリーを別途購入するのは面倒なのでありがたいですね。
急速充電
先にも書きましたが急速充電は便利です。
最近の機種だともっと速いのかもしれません。かなり速いのでとても助かります。
顔認証の精度&使い勝手が良い
P20liteは顔認証が優秀です。
寝起きで目が開いてないときに稀に失敗することがありますが、真顔であれば基本的に秒で認証してくれます。
1年前に設定してから多少自分の顔にも変化はあるはずですが、認証のスピードや精度が落ちたと感じることは一切ありませんでした。
また認証が優秀なだけでなく、画面をオンにして顔をかざしただけでスワイプすることなくホーム画面に行けるのも使いやすさの理由です。
iPhoneだと認証してもそのあとスワイプしなきゃならないのでひと手間増えるぶん面倒なんですよね。
指紋認証の使い勝手が良い
P20liteは指紋認証の使い勝手がとても良いです。
というのも、スリープした状態から指紋センサーを触るだけでホーム画面にいってくれるんです。
iPhoneだと
- 画面つける
- センサー触る
の2ステップが必要ですが、ワンステップですみます。これがめっちゃいい。
しかも、先に説明した顔認証とこの指紋認証を併用できるのがP20liteの良いところ。
このおかげで、スマホを仰向けに置いていて背面の指紋センサーを触れないときは顔認証、うつ伏せにおいていたり暗いとき、目覚ましを止めるときのように手の感触だけでロックを解除したいときは指紋認証と使い分けることができるんです。
これがめっちゃ便利。
Huawei P20liteの悪かったところ
すごく細かいですが、不満点もあったので記載しておきます。
ただ実際には使用に致命的な影響を与えるような不具合は一切なかったので、トータルとしてはそんなに困っていないとことわっておきます。
圏内なのに設定を開かないといつまでもWi-Fiが繋がらないときがある
P20liteに限らないかもしれませんが、この現象は割と頻発します。
いつも繋いでいるWi-Fiの圏内なのに、設定画面>無線とWi-Fi>ネットワークを開かないといつまで経ってもWi-Fiに繋がれないことがあります。
シンプルに面倒くさい。
ただ、もたつきなくスムーズに繋がることも同じくらいあるので原因がイマイチわかりません。なぜ。
保存容量の「その他」が消せず邪魔
また、ストレージの内訳に出てくる「その他」が消せないので困ります。
ただでさえ少ない容量をかなり圧迫されるうえ、1日中調べまくりましたが解決策がわからず、途方に暮れました。
その他ってなんのデータなんでしょう。
ファイルを消してくださいの通知が邪魔
また、ストレージがいっぱいになったときに表示される警告文が非常に邪魔です。
なにか作業をしていても強制的に中断させられ、ストレージクリーナーを発動させない限り一時的に他の操作が一切できなくなるため非常に煩わしいです。
ただ容量限界の通知は必要なものなので、文句をつけるところではないのかもしれません。
最後に
色々書きましたが、総評すると価格と性能のバランスが高次元でバランスした良いスマホだと思います。
安くて速くて高級感のある、スマホ界の牛丼的存在と言えそうです。
それでいて動作が安定しているので
- 安いスマホがほしい
- けど安かろう悪かろうは嫌だ
そんなエントリーユーザーでも安心して使える良いスマホです。
今では後継機種のP30liteやP40liteEのほうが高機能なのでP20liteを選ぶ理由はあまりないかもしれませんが、型落ちで更に安くなっていることも考えるとP20liteもかなり良い選択肢といえるでしょう。