時間や場所、組織にとらわれず自由に働きたい
会社で働くのがつまらなかったり、しんどかったりしてこう考えたことはありませんか?
でも、こんな風に考えているすべての人に問いたい。
「時間や場所や組織にとらわれず、自由に働きたい」は、単に隣の芝が青く見えているだけではありませんか?
ちなみに僕も大学生の間はずっと、みなさんと同じように思っていました。けれど、そんな働き方を模索するうちに、この願望の本質は、時間や場所、組織にとらわれることではないということに気づきました。
でも本当に大事なのは、「自分にとって致命的に嫌なことを極力排除すること」だと気づきました。
今日はそんな話です。
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誰もが通る道
こんな記事をえらそうに書いている僕ですが、以前は全く同じことを考えていました。
生まれて初めてのファミレスバイトで、仕事ができず、怒鳴られ続けたのが始まりです。
最初のアルバイトでの失敗体験は、僕の心に「働くのはつらいことだ」という感情を植え付けました。
それからというものの、大学生活中ずっと、会社に入らず自分の力で生きていく方法はないかを考え続けることになります。
会社に入らず稼ぐ方法を探した結果、当時大学1年生の僕はブログを始めました。会社に入らず自分の力で生きていくことこそが何より大事だと思うようになりました。
働きたくない、時間や場所にとらわれず働きたい、時期に差はあっても、このように考える人は少なくないと思います。僕も、あなたも、他の人も。
皆通る道なんだと思います。
簡単ではない
でも実際にやってみるとわかりますが、会社や組織にとらわれず稼ぐって、とっても大変です。
僕はブログやバイト、せどりや友達相手の商売などいろんなことをやりましたが
- ブログ→4年間近くやってもせいぜい月1万
- バイト→頑張ってもせいぜい月20万
- せどり→稼げるけど損をすることもあるし、資金力がない、面白くないので続かない
など、とにかく生活の糧にするには頼りないです。バイトしながら起業することも真剣に考え、生活費とか細かく計算したこともありますが、相当厳しいです。
別にビジネスなんてのはこれらに限りませんし、他にもいろんなことにチャレンジしてみましたが、組織に頼らず稼ぐというのはまともに自分の生計を立てられるレベルにするのはかなり大変でした。というか今でもできていません。
不安定な道
そして、自分のちからで稼いでいく場合、基本的に収入は不安定です。
僕はブログでそのことを痛感したのですが、これは大物ユーチューバーが、生活に全く困らなそうなくらい稼いでいるのに動画投稿をやめないのを見ればよくわかるでしょう。
月収いくらであろうと、いつその月収がなくなるかわかりません。
会社員はその月にいくら稼いだかで給料が足りているか判断しますが、自営業は一生にいくら稼いだかで判断します。月収100万稼いでも、生涯で2億必要だとしたら1/200稼いだにすぎません。そこで歩みを止めて金が稼げなくなれば、ジ・エンド。
いきなり月収1億円とか稼げればそれで稼ぐことからは解放されるかもしれませんが、それ以下の人はまだまだ安心できません。
給料の保証がないというのはそういうことです。基本的には「いつ稼げなくなるんだろう」という不安とともに生きていくことになります。
自由に生きたい人をカモにしている人達の存在
あと、組織にとらわれずに生きていきたい、みたいなことを言っていると、そういった人に自由な生き方を売りつける情報商材屋に狙われます。
彼らは「会社なんてやめよう」「自由に働くことは最高です」みたいな言葉で情報弱者に高額商材やコンサルを売りつけ、儲けています。基本的には「自由に働く」ことのデメリットは語りません。
最近では以前ほどではなくなったように感じますが、それでもこういう人は多いです。気を付けてください。
組織や会社にとらわれないことが幸せなのか、暇は地獄、社会とのつながりがないと人は死ぬ
時間や場所にとらわれず働くという言葉は、会社の業務で疲弊している人にとってはとても魅力的に聞こえるかもしれません。でも、会社や組織にとらわれないことが本当に幸せなんでしょうか。
答えはNoです。
幸せになるための本質は会社から逃げ出すことじゃなくて、自分に大きなストレスを与える要因から離れることです。
常に組織にいて、誰かと一緒に働いてきた人にはわからないかもしれませんが、人はずっと一人で幸せに働くことなんてできません。
一人でフリーランスをしている人でも、実際はクライアントや別のスキルを持った仲間など、いろいろな人と協力して仕事をやっています。
ずっと一人でやる仕事は辛いし、楽しくないです。僕は一人でアフィリエイトをやってそう感じました。
それと、自由に働くというといつも南国のビーチの横でゆったりしている画像が近くにありますが、本当に自由で何も役割が与えられずヒマな状況って、本当に地獄です。
ヒマというのは忙しい中にたまに訪れるからうれしいのであって、ずっとひまというのはこの世の地獄です。僕はコロナの期間に
- 大学から遠く離れた実家で休学しているのに
- バイトも出来ず
- 友達にも会えず
- 家からもほとんど出られず
という状況を経験し、暇はマジで地獄だと知りました。朝から晩まで本当に一切やることがないのです。本当に何に対するやる気も出ず、ただ無限の時間をさまようカーズのような気持ちでした。
社会とのつながりが一切断たれることによって、人は死にます。メンタルが死んで、やがて本当に死んでしまいます。僕のメンタルも死にかけていました。
「孤独は人間をカラッポにするからな!ヤツを無気力なフヌケにしてやる!」(ディオ・ブランドー)
ジョジョの奇妙な冒険 第1巻より
会社の仕事がどれだけしんどくても、役割が何もない状況にくらべれば100倍マシです。自分の存在意義を自分で認められない状況よりは100倍マシです。
会社員でまともに働いていれば、組織から切り離されることはありません。会社で働いている人がこれを認識するのは難しいと思いますが、本当に恵まれていると思います。
会社員はすごい
僕は卒業した後に自営業をすることを真剣に考えましたが、その時に実感しました。会社員はすごい。
会社員はすごいです。
成果を上げなくても給料がもらえる、給料は数年スパンで安定している、借金やクレカの審査が通りやすい、税金の申告をしなくていい、厚生年金に入れる、健康保険料を負担してくれる、仕事をとってこなくても降ってくる。
本気で自営業になろうかと考えたときに、思ったことです。
会社員でいるだけでこれだけのメリットがあります。税金を勝手に申告してくれるとか、年金保険料を勝手に払ってくれるとか、神。
結局はないものねだり、すべての選択肢に良しあしがある
詰まるところ、なんでも良し悪しだってことです。
会社員をやめて組織に囚われない働き方がしたいと思って会社を辞めるのは構いません。試さないと自分が本当に求めているものは、わかりませんから。
ただ、組織が嫌だからと言って短絡的に辞めるのは、この記事を読み終えてからでも遅くはないかと。
どんな選択肢を選んだって、良いところも悪いところもあります。
結局は悪いポイントを自分が許容できるかどうか、その1点に尽きるんだと思います。
まとめ→会社を辞めるのはちょっと待って
まとめると、会社やめるのはちょっと待ってってことです。
嫌な理由を突き詰めて考えることをしないままやめてしまうと、そんなことしなくても解決できたのになあと後悔することになりかねません。
自分が何を求めているのか、何が嫌なのか、何はなくても大丈夫なのか。そのあたりをもう一度考えてみてはいかがでしょうか。